なぜ製造業は1秒にこだわるのか

製造業では、1秒を改善するのに一生懸命努力しています。
私は製造業出身でありますから、こういった1秒を詰める改善
というものを職場のみんなで知恵を絞りながら行ってきました。

 

なぜ製造業は、たった1秒にこだわるのでしょうか。

 

例えば、1日に1000台、テレビを組み立てるラインを考えてください。
8時間労働として、480分、秒に換算すると28,800秒になります。
つまりテレビ1台あたり、28.8秒で作っていると考えてください。

 

これが、1秒縮まって27.8秒で作れたら、どうなるかというと
1000台分、1秒縮まるわけです。つまり1日あたり1000秒
時間が空くわけです。約17分。さらに生産ラインですので
複数人作業を行う人がいるわけです。
例えば10人だとしたら、170分も1日に余裕が生まれます。

 

1年通して作っている製品だとしたら、250日計算で
42,500分、つまり708時間も余裕が生まれます。
これは8時間労働で88日分に当たります。
それだけの人件費が改善されるということになるわけです。

 

もちろん、単純にその分の100%経費が浮くわけでは
ありませんがこの改善で生まれた時間を複利的運用によって
さらなる効果を生み出すことが十分可能だということです。

 

たった1秒がとても大きな効果を生み出すため
一生懸命に改善に取り組むわけです。

 

決められた単純作業を繰り返す作業においては
わずかな時間を短縮することで絶大な効果を発揮します。

 

具体的にどのようなことをすると1秒詰まるのかというと
・歩くのを1歩減らす
・1m近くに持ってくる
・かがんだり、背伸びしたりするのをやめる
・部品を別々でなくて、一緒にとる
などがあります。
これら作業をビデオに撮ったり、タイムを計ったりして
トライ&エラーを繰り返しながらひとつひとつ
改善をしていきます。

 

これは、ある考え方、理想に向かって改善を行うわけです。
理想的な作業とはいったい何でしょうか。

 

たとえば、部品と部品をドライバーでネジを締める作業が
あるとします。イメージしてください。
あなたが実際イメージした中での作業は、どのようなことが
思い浮かんだでしょうか。

 

部品を取って、もう一個の部品とネジをはめる穴にあわせる。
あわせたら、ネジを取り出し、ドライバーを持つ
ドライバーを使ってネジを締める。

 

など考えられると思います。

 

実はここで、実際に仕事をしている作業というのは
ネジを回しきる最後の部分だけということです。
最後のネジのギュッと締める瞬間。

 

これ以外は、全てムダな作業だということです。

 

さきほどの改善をするための方法として
・歩くのを1歩減らす
・1m近くに持ってくる
・かがんだり、背伸びしたりするのをやめる
・部品を別々でなくて、一緒にとる
など挙げました。

 

これらはやはり、ムダであるから改善しなくてはいけない。
という考え方です。
一生懸命、部品を取ろうが、ドライバーを取ろうが
最後のネジのギュッと締める瞬間。がなければ
部品は組み立てられません。
しかしながら、最後のネジを締める作業があれば
部品は組み立てられるわけです。

 

それを理想的な組み立てとし、改善にあたります。

 

あなたの仕事の中でも、同じです。
あなたが行っている作業が部品を取る作業なのか
最後のネジのギュッと締める瞬間の作業なのか。

 

ムダな作業はたくさんあります。
ムダと言えど、今の状況では回避できない作業も
たくさんあります。

 

それを外注できないか、別な方法に置きかえれないかを
よく考えてみる必要があります。

 

 

 

 


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