稼働率とは?

製造業では、盛んに言われる稼働率。
設備や生産ラインなどを扱う中で使われる用語ですが
それだけではなく、何らかのアパートやマンションなどの賃貸物件や
カラオケやスタジオ、お店の席の埋まり状況などにも使われます。

 

稼働率とはいったい何なのかというと
設備や物件が稼げる総時間に対して
実際に稼いでくれた時間の割合です。

 

ちょっと難しいので、たとえ話で説明します。

 

幸運なあなたは、24時間限定で1万円発行機をレンタルする
ことになりました。1万円は1分間に1枚出てきます。
これは、偽札ではなくて実際に使えます。

 

という夢のような話があったとします。
1分間で1万円、24時間なら1万円が何枚出てくるのか
もちろん計算しますよね。

 

24時間 × 60分 × 1万円 = 1440万円!

 

これが稼働率100%ということです。
この設備は稼働率100%で、1日に1440万円稼ぐことになります。

 

さっそく、自分が欲しかった高級外車を1000万円で注文することに
しました。この行動力を普段から使ってもらいたいものです。

 

ですが、なにやら機械に注意書きがありました。
「1万円を印刷する紙とインクは無くなったら補充してください。」
「紙は100枚まで入ります。インクも100枚分補充できます。」
「補充の際は、機械を止めないと壊れます」
そうです。途中で材料を補充しなくてはならないのでした。

 

幸運なことにレンタルされてきた機械には紙とインクが満タンに
入っていました。
しかし、100枚ごとに紙とインクを補充しなければならないので
1440枚印刷できるこの機械は、単純計算で14回補充が
必要となります。
また、このようなことも書いてありました。

 

「紙とインクの補充にかかる時間の目安は1回、30分です」

 

補充の回数は14回。実際にかかる時間は

 

30分 × 14回 = 420分 = 7時間!

 

7時間は機械が止まってしまうわけです。
つまり実際に動かせる時間は

 

24時間 − 7時間 = 17時間!

 

稼働率と稼げる金額は

 

17時間 ÷ 24時間 ≒ 稼働率70.8%

 

17時間 × 60分 × 1万円 = 1020万円

 

実際には1020万円しか稼げません。
高級外車を1000万円で注文したあなたは少し
ドキっとしましたが、タダで手に入ることに
間違いはありませんので、早速翌日に
1万円発行機をレンタルすることにしました。

 

するとさまざまな問題が発生しました。
玄関に置かれたその機械は、重くてデカくて設置に1時間かかりました。

 

24時間 - 1時間 = 23時間
23時間 ÷ 24時間 ≒ 稼働率95.6%

 

操作がわからず、印刷するまでにさらに1時間かかりました。

 

23時間 - 1時間 = 22時間
22時間 ÷ 24時間 ≒ 稼働率91.7%

 

途中2回も紙がつまり、1回1時間、合計2時間かかりました。

 

22時間 - 2時間 = 20時間
20時間 ÷ 24時間 ≒ 稼動率83.3%

 

バタバタ続きで疲れて、途中で居眠りをしてしまい気づいたら
紙とインクがなくなったまま4時間放置していました。

 

20時間 - 4時間 = 16時間
16時間 ÷ 24時間 ≒ 稼動率66.7%

 

まともに動かせたのは16時間。
さらに紙とインクの交換は100枚あたり30分かかりました。
これは時間どうりできて少し安心です。

 

16時間 × 60分 = 960万円 = 960枚(9回)
9回 × 30分 = 270分 = 4.5時間

 

・・・結局動かせたのは
16時間 − 4.5時間 = 11.5時間
11.5時間 ÷ 24時間 ≒ 稼働率47.9%

 

11.5時間 × 60分 × 1万円 = 690万円・・・

 

当初は1000万円を越える予定でしたが、さまざまなトラブルに
より結局は690万円でした。
高級外車1000万円で購入したあなたは大変なことになりました。

 

あくまで夢の話ですが、稼働率をおわかりいただけたでしょうか。

 

稼働率とはいったい何なのかというと
設備や物件が稼げる総時間に対して
実際に稼いでくれた時間の割合です。

 

実際にさまざまなタイムロスにより、本来のパフォーマンスを
落としてしまっているということです。
それを稼働率という数値で見て、どこに問題があるのか
原因を追究することになります。

 

補充の頻度を減らすため容量を増やしたり、紙詰まりをしないよう
改善したり、補充のタイミングでブザーを鳴らせたり
いろいろと対策を講じていくわけです。

 

また今回は1万円という現金がそのまま出ててきました。
製造現場では実際には、製品が出てきます。
注文がない商品を作りすぎても、それは必要ありませんので
材料と時間のムダとなり、不良在庫となります。
ですから、稼働率をあげて作りすぎればいいというものでも
ありませんので注意が必要です。

 

※補足として
実際の定義の仕方としては、必ず紙とインクを補充する時間が
いるわけだから17時間で稼働率が100%とする考え方もあります。
今回は簡単に説明するために24時間としました。

 

 


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